起きてきていれば、食卓の上に新聞が置いてあるのですぐにわかるのだった。
コーヒーというよりもカフェオレに近い飲み物をひとくち口に含むと、美菜はちょっと首を傾げて、マグカップを電子レンジへ突っ込んだ。
熱い物は得意ではないけれど、さすがにちょっとぬるすぎる。
「ほら、テーブルの上拭いて」
柚江に台布巾を渡され、電子レンジが止まる前にササッとテーブルを拭く。
拭き終えると、出来たての温かい湯気が立つ料理が並んだ。
刻んだネギの入ったお味噌汁に、焼き魚とご飯、そしてお新香。
和食にコーヒーは合わないが、美菜は気にしない。


