──土曜日。 結局、金曜の夜に晴香から美菜へ詳細のメールがあり、10時に駅前で待ち合わせることになった。 美菜は学校に行くよりも早い時間に起きて、柚江をびっくりさせた。 「出掛けるなら出掛けるって言ってくれないと。まだ朝ご飯の準備出来てないわよ」 ネギを細かく刻みながら、柚江は美菜をたしなめた。 「大丈夫、待ち合わせは10時だから」 そう言って美菜は食卓に座り、お気に入りのマグカップへコーヒーをいれ、たっぷりとミルクを注いだ。 達也はまだ起きてきていないらしい。