『繰り返します。 今回の宣戦布告について、日本政府は……』 ニュースキャスターは白い原稿を握り締め、その原稿以上に白くなりそうなくらい蒼白な顔をしている。 美菜の耳に入ってきたのは、 『自衛権の行使』 という言葉だった。 「……ばかな」 達也がぽとりと箸を落とした。 カラカラ…… フローリングの床に落ちたそれは、乾いた音を立てながらコロコロと転がり、美菜の足元で止まった。