「じゃあ、俺も花音と今度デートする!

文句なんて言わせない!」



「いいんじゃないか?」



隆志はリョウの言葉に自信ありげに笑っている。

はぁ?私の意見はまるで無視ですか?



「じゃあ、今週末は兄さんと。

来週末は俺とデートだよ!花音!」



リョウの嬉しそうな目と

隆志の、私だけを見つめる甘い目つき。



うーん・・・。

やっぱり私・・・この2人に振り回されてる?

私は話を変えたくて、


「あっ、持って来てくれたケーキ食べよう!」


そう言って、2つの箱を持って来た。



そう、2つの箱。


「花音は俺のケーキを食べるんだよな?」


「いや、俺の方が先に持って来たんだ!」



そんな2人に・・・


「私どっちも食べたいな。」



と嘘を付き・・・

結局私はケーキを2個食べるハメになったのであった。