ユエル達が出て行った事務所で独り、
灰皿に煙草を押し付け再びソファに腰を下ろし、サングラスの通信機に電源を入れる。
 アドレスを探して、通信を入れた。


「よっリオ。エディに話があるんだが」


《…………》


「ああ、わかった。じゃあ明日そっち行くんで、よろしく」


《…………》


「ん、じゃな」


 あっと言う間に通信が終わった。


「ふえ~ぇ……」


 だるいような眠いような声を上げ、ソファに深く凭れ掛かる。
 手で顔を拭い、煙草に火を着けた。


「仕事っつぅかなんつぅか……」


 悪態を吐いて紫煙を吐く。
 今回はそんなモノは必要無いだろうが、久しぶり過ぎて勘が鈍って無い事を祈って、ゆっくり眼を閉じた。