結局、全部碧に見透かされているんだ。
……気に食わない。
心の中で、チッと舌打ちした。
碧に連れられてきたのは、人がごった返した食堂だった。
そう言えば、時間的に昼ごはんだ。
どうりで人が多いわけだ。
「あ、碧だ!」
食堂に置いてあるテーブルに集まって座っている男女のグループのひとりが私の隣にいる碧を指差した。
小柄で、明るい髪をした女子だ。
「もう昼飯食った?」
碧は私の腕を掴んだまま、そのグループの中に入り、そのグループのメンバーに言った。
「もう食ったし。碧、遅えから」
「そうですよ。俺、腹減りすぎて死にそうでしたもん」
眼鏡を掛けた男子と、多分年下であろう目のクリクリした男子が碧に言う。
「……で、その子は?」
嫌にコーヒーを飲む仕草が似合っている男子が、こちらに目を向けてさらりと碧に訊ねた。

