「アイシテル、って言ったらどうする?」 それは、部屋の電気も消してお互いただ何をするわけでもなく、ベッドの中で向かい合ってしばらくしてのことだった。 私は、嘲笑う様にこう答えた。 「馬鹿じゃないの」 「何でそう思う?」 そんなこと決まってる、と続けて私は淡々と言う。 「私は貴方を愛してない」 「だから?」 「私は貴方を愛していないのに、貴方が私を愛してるはずがない」 そう答えると、彼はくくっと笑い微笑んだ。