早く…

探さなくちゃ…

凜が…

凜の命が…

危ない…

「梓−梓−!!いるんだったら…出て来てくれ!!頼む!お前が…俺を憎むのは分かる!でも他人まで巻き込むな!殺るんなら!俺を殺せ!それでいいだろ?」

知らない間に…

目尻から…

涙が…

溢れていた…

「殺すなら…俺だけを…凜は関係ないだろ?」

声が震える…

その時…

「馬鹿な男ね…」

「!!!!」

目の前に…

梓がいた…

生きて…

いる時の…

綺麗な顔ではなく…

顔から…

赤黒い血が…

溢れていた…

ひどい鉄の…

血の…

臭いがする…

吐き気が…

する…

「あ…梓」

ククク…ギャハハ…

梓は…

不気味に笑っている…

「お前が憎んでるのは俺だろ?」

「ええ…そうよ…」

梓が口を…

動かすごとに…

ぐちゃぐちゃな顔が…

にちゃにちゃと…

音を立てる…

「ぢゃあ俺だけ殺せばいいだろう!他人をなんで巻き込む!?」

ぼくは…

大声で叫ぶ…

「はぁ?」

突然…

梓が暴力的な言葉を…

口にした時…

周りがザワザワと…

音を立て始めた…