普通なら、娘を一人残すより男子だらけの高校に編入させる事の方が心配なはず。


心配するも、どこかズレている父は嬉しそうに笑っていた。


まぁ…とりあえず。


父の知り合いが学園長らしい、その風蘭学園に通うことになったあたし。


こんな無茶苦茶な事が出来るのも、あたしの父が結構大きな会社の社長なせい。


一般的に言わせればお嬢様らしいあたしだけれど……。


だけど、それでもあたしは…



「これまで平凡に暮らしてたのよ〜!?」



豪邸に、あたし一人の叫び声だけが虚しく響き渡った。