「あ~、終わった終わった。亜希…、」 「早紀ちゃん!!」 「!!?」 「ごめん!! 聞いて欲しいこと、今度でいいかな?」 「え、うん…」 私は教室を飛び出した。 「びっくりした」 「藤沢さんが大声で話すの初めて聞いた」 「私も」 「何か慌ててたね」 クラスのみんなが驚いた。自分でも、びっくりしている。 大きな声を出すつもりなんてなかった。 教室を飛び出すつもりも。 完全に考えるより先に心が走って、それに体が勝手に反応している。