君が弟、アタシが姉

「颯がっ…颯がっ………、アタシの目の前から消えたのっ……」






「は…、なにそれ」







「わかんないっ……」








「勝手に消すなよー」







「だってぇ……」







俺は椛を離す。






「……椛、もうすぐチェックインだから。用意しよ」







「…うん」






俺と椛は荷物をまとめて玄関のほうへ行った。