*Tiara*〜天使の君〜



セツはティアラの言葉には耳も止めず馬を進めていった


石垣の城壁に囲まれた宮殿内は外からは想像できないほど、広い作りになっている




少しでも警備が手薄そうなところは……


ティアラはそんなことを考えながら辺りを見回す




「無駄です、この宮殿は夜中も交代で兵が見回りをしています。逃げ出すなんてお考えにならないよう。」


「え…。」

ティアラはセツの言葉にうつむく



なんで私の考えがわかるの?
この人をみくびってはいけないみたい……






何棟かある建物の中でも一番大きなものの前にきた


すると馬が急に止まった



セツが兵たちを止まらせるように手を挙げる


「国王陛下がお待ちだ。さぁまいりましょうか…」