*Tiara*〜天使の君〜





セツとティアラを乗せた馬は衛兵に周りを固められながら、ルウイ国の城壁の門をくぐった





宮殿がだんだんと近づいてきた





ティアラは薬で眠らされてから、まだ目覚めてはいない





「ルウイ国につきましたよ。起きて下さい。」



セツがティアラに声をかける





ふと腕の中のティアラを見るとその頬には美しい涙の雫がひとすじつたっていた




(ふっ。確かに美しく愛らしい姫だが……この娘に力などあるのであろうか。)




「天使の君……か。」



「んん……」

ティアラのまぶたが微かに動く


「ん……シリウス様………?」




馬に揺られている?


私……!さらわれて…


「ルウイ国に到着しました。これから国王陛下に会っていただきます。」



「もうルウイ国に…セツ!!眠らせるなんて卑怯よ!」



セツは黙ったままだ



シリウス様、私ルウイ国まで来てしまった


どうすればいいの…