パパはそう言ってあたしに微笑むとクルッ、と前を向いて歩き始めた。



そうだ。

パパは…

遅咲きだったけど、世界へ挑戦する力を持っていた。

けど。

色々あって引退して本格的にバイク屋の経営に関わった人だった。



それでも。

パパにとって悔いのないライダー生活だったんだろうな。





自分が悔いなく満足出来るように…





それを考えるとあたしには道は一つしかない。