「……え?」 ――放課後。 誰もいない教室に彼女と二人。話があると言って残ってもらった。 「好きな人が……できた?」 偽りの言葉から始まった俺達の会話。彼女は驚いて動揺していたように見えた。 この時初めて、自分の『顔にはあまり表情を出さない』という性格に感謝した。 淡々と機械的に伝える。 「花ちゃんのこと好きなんだ。ほら、心ちゃんのこと親身になって助けてくれている姿を見ていたら好きになってさ……」 嘘で嘘を重ねる。 真っ黒な心がさらに真っ黒になっていく。