「バーカ! それは逆に愛斗のことを意識してるんだよ!」 「え?」 唯一、自分の気持ちを話している友達、笹本 泉(いずみ)。机の上でへこんでいる俺を励ましてくれた。 「でも恥ずかしい素振りじゃないんだよね……」 恥じらうとか、顔が赤くなるとか……そんな態度だったら俺だって都合よくいいほうに考えるよ。 だけど彼女の態度は明らかに ――『拒絶』。 でも簡単に諦めないけどね。嫌われてるなら嫌なところをなおせばいいんだから。 まずは友達。いや、普通に会話をしてもらえるくらいに距離を縮めよう。