だけど原因なんてすぐに分かった。
「俺、絵って苦手なんだよね」
美術室に移動する時に廊下を歩く彼女に話し掛けた。
「私も! かなりひどいよ」
「スケッチブック見せて。俺も見せるから」
「ええー絶対に笑わないでよ?」
こんなに笑顔で楽しく話しているのに。
なんで泣くのかさっぱり分からない。彼女は歩きながら、スケッチブックを開いた瞬間……
俺も彼女も笑顔が一瞬で消える。
スケッチブックの中身には真っ赤な絵の具で見開きに書かれた大きな文字。
――『死 ね』
ぶりっこ
ヤリマン
ブス
キモイ
消えろ
そんな文字が殴り書きされていた。


