「……最近の心、おかしいんだよ。すぐに泣くし」


「え?」


「ここ毎日、放課後はうちに来るんだよ。きっと自分んちでは泣けないから。親に心配かけたくないんじゃない?」



泣いてる……?毎日?
でも……



「学校では元気だよ。毎日笑ってるし」


「……そう。じゃあ、本当の心をあんたは見えてないんだね」



――え?本当の心……?



「心当たりがないならいいや。手間とらせてごめんね。じゃ」



そう言って立ち去ろうとする美姫ちゃんを慌てて呼び止めた。



「待って! 泣くって……美姫ちゃんにも理由は言わないの?」


「言わないよ。私の性格知ってるから」


「性格?」


「心を泣かせている原因の奴のところに行って止めさせてやるから。陽の情報じゃ、あんただったけど違ったみたいだね」




お……男前。
かっこよすぎる。