そのまま輝の胸の中で花ちゃんは失神した。 「大丈夫ですか? 救急車を呼びましょうか?」 騒ぎを聞きつけた係員の人が俺達に声をかけてきた。 「いえ、タクシーを呼んで下さい。連れて帰ります」 輝は花ちゃんの涙を手で拭って両手で抱き抱えた。 「愛斗ありがとう。きちんと家まで送っていくから」 「……うん。頼むよ」 花ちゃんは輝に任せて俺は人混みに逆らうかのように来た道を戻った。