逃げるように前を歩く彼女を追い掛けて隣を歩いた。 「まだ俺のこと避けてるの?」 「……ママと何の話したの? なんで急に私に話し掛けてくるの?」 「内緒。だからさ、灯籠祭り来てよ」 「だからその日は……」 次の瞬間……俺の視界からいきなり彼女が消えた。 「心に近づくなぁ! 心は夏休みに俺とだけ遊ぶんだから!」 どこから現れたのか陽が彼女の腕をひいて、守るように彼女の前に立ち睨み付けてくる。ちっちゃいから迫力ないけど。