少し間を置いてため息をつくと、不意にカチャリと目の前の扉が開いた。 中から出てきた彼女の表情は暗かった。 「……行けない。私、その日は陽と別の花火大会に行く約束したから」 「それでもいい」 「それでもって……」 「待ってる」 「愛斗くん……」 「待ってるから。じゃあね」 強引に自分の気持ちだけ伝えて彼女のお母さんに挨拶をして家を後にした。 陽と花火大会…… そんな約束してたんだ。陽達とって言わないところを見ると二人きり。 陽も本気なんだ。