「花ちゃん。心ちゃんは花ちゃんと何度でも向き合うって言ってたよ」 「……でよ」 「え?」 「帰ってよ! 誰にも会いたくないっ!」 ガチャンとガラスの割れる音が部屋の中から聞こえてくる。 「心ちゃんが来た時も興奮して暴れてるみたいなの。今のはきっと心ちゃんの名前を出したから……日を改めてもらっていいかしら?」 「……はい」 彼女の名前を出すと興奮する? それは憎しみ? 前途多難。 「手のかからないいい子だったのに、何でこんなことになったのかしら」 母親は涙ぐんで憔悴しきっていた。