どうにかなりそうな気持ちをグッと抑えていたけど、どうしょうもない切なさが襲ってくる。 「……分かった」 「うん……」 好きだよ 大好きだよ 分かりたくねーよ 今、言ってしまえば楽になれる? もう……花ちゃんのシナリオなんてどうでもいいから好きだと言いたい。 だってこんなにも愛しくて、目の前にいる彼女への好きって気持ちはどんどん膨れていくのに…… 「私は教室に戻るね」 そう言って俺の横をすれ違う時に、彼女の綺麗な髪がなびいて俺の腕を霞めて……