さっきまで気丈に振る舞っていた彼女が……今は小さな子供のように泣いている。
きっと周りが見えないくらい
涙の世界で苦しんでいる。
「……花ちゃん。もう心ちゃんが全てを知ってしまった以上はこんなことしてるの無意味でしょ?」
「愛斗くん……いつからいたの?」
「ついさっき。心ちゃんは幼なじみの陽が怪我しなかったら、花ちゃんに打ち明ける勇気なんてなかったんだ。謝罪して終わりにしよう」
彼女は……きっと許せる女の子。ダメージは大きいけど立ち直る強さはある。
ここ数週間で、彼女の瞳を見てそう思った。
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