『好き』だと言えない変わりに…… 拒否れば拒否れるくらい、ゆっくりと顔を近付けたのに彼女は受け入れてくれた。 「――浮気になるから今のことは花ちゃんには黙ってて」 「……何で? 何でキスなんか……」 「今までの報酬? キスくらいいいじゃん。じゃあね」 そう言って……教室から逃げるように出ていった。 ごめん……ごめんね 何が報酬だよ……お互いに大切なファーストキスだったのに…… だけど彼女は俺を嫌いになってくれたら、苦しまなくてすむから……わざと言った。