「そこに座れ」 指さされた場所はL字に曲がったモノクロのソファーだった。 「………………… …………… ………………………。」 取り敢えずL字の角の部分にドカっと座った 「で?何が聞きたい」 「………………、 私の母親はいない。」 「は?」 「親父は今の親父だ、あいつの愛人が私の母親だ。 つっても捨てられたけどな」 「……………………。」 「母親に捨てられた私はあの家で世話になった。 あの親父のホントの奥さんが私の育て親だ。」