【完】イケメン生徒会長は俺様!?

今までずっと、逢いに行かなかった。



いつかは行こうと思ってた。



でも、なかなか行く勇気がなかった。



行ったら……現実を受け入れることになるから。



両親の顔なんか全然覚えてないけど、俺を産んでくれたことに変わりはない。



だから、ずっと伝えたかった。



"俺を産んでくれてありがとう"って。



今なら、胸を張って心の底から言える。



もし俺が産まれてなかったら、俺は美綺と出会うことなんて出来なかったし、子どもだって産まれなかった。



だから、父さんと母さんにはほんとに感謝してるんだ。



それから……ごめんな。今まで逢いに行かなくて



親孝行、出来なくてごめん。



俺は……父さんと母さんになにもしてやれなかった。



事故に遭った時、父さんと母さんは自分の命を削ってまで俺を助けた。



まだ小さかった俺を、守ってくれたんだ。



こんな俺を、自分の命を犠牲にしてまで守った。



俺を助けたせいで、父さんと母さんは死んだ。



俺が、父さんたちを殺したんだ。



だからずっと、自分を責めてきた。



もしあの時俺を助けなければ、父さんたちは助かったかもしれないから。



事故に遭った時、頭の中が真っ白になった。



その代わり事故の直後に聞こえてきたのは……ブレーキを掛けた音と、なにかにぶつかった音だった。



後は……俺を呼ぶ声。



「流二、しっかりしろ!!」



「流二、大丈夫?!」



「今助けてやるから待ってろよ!!」



色んな声が聞こえてきた



だけど頭の中は真っ白になっていて、なにが起きたのかあの頃の俺には全く分からなかった。



ただ一つだけ覚えてたことは……目が覚めた時、俺は病院のベッドの上に居たことだった。



俺が病院のベッドの上で目を覚ました時、両腕には包帯が巻かれていて点滴が付けられていた。



だけどそこに―――…



父さんと母さんの姿は、どこにもなかった。



父さんたちは……即死だった。