【完】イケメン生徒会長は俺様!?

「美綺…」



「ほんとに……ごめんなさい」



そんなあたしを、お父さんは優しく抱き寄せてくれた。



「えっ……お父さん?」



「なに言ってるんだ。悪いのは美綺だけじゃない。お父さんも悪かった」



お父さんは優しい声でそう言った。



「…………」



「父さんも……ごめん」



「ううん」



「美綺の言う通りだ」



「……え?」



「父さん……美綺の気持ち全然考えてなかった」



「…………」



「父さんな、美綺がアイツと付き合うことにずっと反対だったんだ」



「…………」



初めて、お父さんの口から本当のことを聞いた。



「不良だし金髪だしチャラチャラしてたから、あんなヤツと美綺を付き合わせるなんて正直イヤだったよ」



お父さんはそう言うと、あたしの頭を撫でた。



「…………」



「お前を、あんな男と付き合わせたくなかった」



「…………」



「だけどそれでもお前は、あの男が好きだったんだよな」



お父さんの声が、少し低くなった。



「うん……好きだった」



これだけは、ハッキリ言える。



あの時のあたしは、拓哉がほんとに好きだった。



……大好きだった。



だから別れたくなかったし、ずっと一緒に居たかった。



……離れたくなかった。



だけど今は拓哉のこと、なんとも思ってない。



あたしが今好きなのは、流二だけだから。



愛してるのは、流二だけだから。



こんなに一緒に居て幸せだって思ったのは……流二が初めてなんだ。



だから今は、拓哉と別れたことを後悔してない。



流二と出会えたから。



今はほんとに、拓哉に感謝してる。



もしあのまま拓哉と別れてなかったら多分あたしは今頃、違う道を歩んでたと思う。



もしかしたら今も、拓哉と一緒に居たかもしれない。



だけど……流二と出会えたのも拓哉のおかげだから感謝してるの。