【完】イケメン生徒会長は俺様!?

「こんな話して…」



美綺はそう呟いて苦笑いした。



「……いや、大丈夫」



今は……それしか言えなかった。



違う。それ以外言葉が見つからなかった。



「なんか……話したらスッキリした」



「え?」



俺は美綺に視線を向けた



「これで……これでほんとに拓哉への想いが吹っ切れた気がするよ」



そう言った美綺の表情は、さっきとは違いすごく優しいものだった。



「……そっか」



「うん。……聞いてくれてありがとう」



美綺はそう言ってニコッと笑った。



「いや、美綺が元気になったんなら……それでいいんだ」



俺は微笑むと、美綺の頭を撫でた。



「流二……ありがとう」



美綺は優しい笑顔を向けた。



「ああ」



俺……知らなかった。



美綺が、あんなにアイツのことを考えていたなんて―――…



美綺のことを傷付けた相手なのに、そこまで考えていたなんて―――…



一度だけ、聞いたことがある。



「美綺は……アイツのこと憎んでねーのか?」って。



そしたら美綺は、こう答えた。



「そりゃあ……最初はすごく憎んだよ。あたしはこんな辛い目に遭ったんだから。それであたしは、結局それがトラウマになっちゃったんだもん。……だけど憎んだって結局、なんの意味もないんだって分かったから、今はもう憎んでなんかないよ。逆に感謝してるくらいだもん。……拓哉と別れてなかったら、あたしは流二と出会えてなかった訳だし」



その時の美綺の表情を……今でもハッキリと覚えてる。



その時の美綺の表情は……すごく優しかった。



全然、そいつのこと憎んでるなんて顔してなくて……すごく優しい笑顔を浮かべていた。



ほんとに……幸せそうな笑顔を浮かべていた。



俺はそれを見た時、確信したんだ。



美綺はほんとに、アイツのことを憎んでないんだって―――…



表情から読み取れた。



一番、印象的だった。