【完】イケメン生徒会長は俺様!?

あたしはそう言って頭を下げた。



「美綺……俺こそありがとう」



「え?」



「感謝しなくちゃいけないのは、俺の方なんだ」



「…………」



「俺はずっと、自分が犯した過去から逃げてきたんだ」



「…………」



「だけど、何度忘れようとしても全然忘れられなくて。結局、思い出す度に責任を感じてたんだ。俺は一生、この罪を背負って生きていかなきゃいけねーんだ。罪を償って生きていかなきゃいけねーんだって……すげー責任感じてた」



拓哉も重い口を開き、胸の内を語り始めた。



「…………」



「だけど、俺は美綺を突き放した。……大好きだったヤツを、自分から突き放した」



「…………」



強い風が、あたしたちの間をすり抜けていく。



まるで、あたしたちの隙間にある高い壁を壊していくように―――…



今のあたしたちにあるのは、深い溝と隙間のない壁。



あたしたちは元カノと元カレ。



それ以上でも、それ以下でもない。



だけどそれは……あたしたちにとってすごく大事なものなんだ。



それをお互い分かってるからこそ、成し得ることが出来る関係。



あたしたちは見えない所で、お互いに成長した。



それぞれの道に進んで、いくつもの挫折を繰り返し、暗闇に溺れた。



どこだか分からないような場所を彷徨い続け、やっと出口を見つけた時、そこはあたしたちにとって新たなスタートを告げる場所になる。



そしてそこからもう一度、自分自身を一からやり直すための入り口になる



自分自身を強くするための、スタート地点。



あたしたちはそのスタート地点を一緒にスタートしたんだ。



一緒に一からやり直すために走り出したんだ。



そしてお互い別の道に進み、今こうして再会を果たすことが出来た。



そしてそれぞれがお互いに成長し、今こうして自分自身とも、お互いの相手とも、ちゃんと向き合ってる。



そしてまた一つ花を咲かせ、一回り大きく成長した。



……大きく、大きく。