【完】イケメン生徒会長は俺様!?

「うん。今8ヵ月。……もうすぐ生まれるんだ」



あたしは自分のお腹に目を向けて言った。



「……そっか。おめでとう」



「ありがとう」



拓哉はきっと、今でも責任を感じてるんだろうな…。



あたしを、あんな体にしたから。



……だって、そんな顔してるんだもん。



「「…………」」



またしばらくの沈黙が続く。



拓哉はポケットからタバコを一本取り出すと、口に咥えた。



そして、火を点けようとした所でやめた。



「わりぃ……お前、妊娠してんだっけな」



拓哉はあたしに視線を向けると、咥えていたタバコを箱に戻した。



拓哉、あたしのこと気遣ってくれたんだ…。



「……ありがとう」



「え?」



拓哉はあたしに視線を向けた。



「……タバコ。あたしのこと、気遣ってくれたんだよね」



「……別に」



相変わらず素直じゃないなぁ…。



「ありがとう」



「あ、ああ」



拓哉は頭をポリポリと掻いた。



「ぷっ…」



そんな拓哉を見ていたら、なんだかおかしくなった。



「……なんだよ」



「別に。ただ、全然変わってないなぁと思ってさ」



「……そうか?」



「うん。照れ屋な所とか、恥ずかしがり屋な所とか。素直じゃない所とか。全然、変わってない」



「うるせーっ」



「だけど……なんか見た目も雰囲気も、全然変わったね」



「まぁな。髪も黒くしたし、ピアスも外したし」



「最初、誰だか分かんなかったよ」



「当たり前だな」



「あまりにも違いすぎて、びっくりしちゃった」



「当たり前だろ?もうあの頃の俺じゃねーから」



「うん……なんか優しくなったね」



「そうか?」



「うん」



「……あの時は、ごめんな」



拓哉はあたしに視線を向けると、頭を下げて謝った。



……突然の行動に、びっくりした。