それから月日は流れ、季節は夏へと変わった。



そして毎日雨ばっかり降ってジメジメしていて気分が冴えなかった梅雨の時期も終わり、7月になった。



7月ともなると、さすが石に毎日暑い。



気温が高いせいもあって、は毎日学校に行くのが苦痛になってきた。



お腹も少し大きくなったけど、まだ目立つほどではなかった。



そのせいで、学校に行くのが辛くて仕方ない。



朝起きるのも一苦労。



暑いせいか食欲がなくて、食事もまともにとれていなかった。



流二はそんなあたしを見て心配してくれてるけど、あんまり心配をかけたくなくて"大丈夫"って言ってなんとか笑顔を作った。



そしてもうすぐ、待ちに待った夏休みが始まる。


けどあたしにとって、今年の夏休みは大事な時期


しっかり体を休めて、産まれてくる子供にあんまり負担をかけないようにしなくちゃいけない。



今年はきっと、宿題に手を付けられないかもしれない。



取り敢えず時間があったらやろう!と決めたあたしだった。



それに……まだお父さんとお母さんに妊娠したことを伝えてないから、夏休みの間に時間を作って伝えようと思ってる。



きっと驚くと思うけど、自分の口からちゃんと伝えたいんだ。



でも、まだそれを流二に話していなかったからとりあえず話すことにした


あたしはなんとか辛いながらもベッドから立ち上がり、流二の部屋へと行った。



コンコン



流二の部屋の前に立ちドアをノックした。



「はーい。どうぞ」



部屋の中から流二の声が聞こえた。



「流二?あたしだけど」


「入っていいぞ」



あたしはドアを開けて部屋の中に入った。



そしてベッドに座った。


「どうした?」



流二がの隣りに座ってそう呟くと、あたしの顔を覗き込んだ。



「あのね……お父さんとお母さんにまだ妊娠したこと伝えてないから、伝えようかなって思うんだけど…」



あたしは自分のお腹を擦りながらそう言った。



「あっ、そうか……まだだったな」