【完】イケメン生徒会長は俺様!?

なんだか……全然誕生日が来たような感覚にはならなかった。



楽しんでるのはみんなで……楽しめてないのはあたしだけ。



「……流二?あたし……トイレ行って来るね」



あたしはそう言って重い足取りのまま洗面台へと駆け込んだ。



……つわりがきた。



「はぁ……はぁ……はぁ…」



あたしは息をしながらお腹を押さえた。



そして落ち着いた所で顔を上げた時―――…



鏡を見た瞬間、あたしの体が硬直した。



「……美綺?」



「……茉衣」



顔を上げて、鏡を見た瞬間驚いた。



茉衣が……洗面台の入り口であたしを不思議そうに見ていたから。



「美綺?アンタもしかして……妊娠してるの?」


茉衣はあたしに近付くと、不思議そうにそう言った。



「あーあ。バレちゃったかぁ…」



あたしはそう言って苦笑いした。



まぁ、いつかはバレると思ってたけど……こんなに早くバレるなんて、ほんとツイてないな。



「美綺、だからずっと……体調悪かったの?」



茉衣が今にも泣きそうな顔であたしに言った。



「……うん。まぁ……そんなとこかな」



あたしはそう言って壁に寄り掛かった。



「なんで……なんにも言ってくれなかったの?」


「ごめん……言おうとは思ってたんだけど……もっとお腹が大きくなり始めたら、言おうかなって思ってたんだよね…」



あたしはそう言うと、自分のお腹を押さえた。



茉衣は心配そうに、そんなあたしをジィーッと見つめていた。



「美綺……そんなの、言ってくんなきゃ分かんないじゃん…」



茉衣はそう言うと、あたしをそっと抱き締めた。


「え?……茉衣?」



「そんな大事なこと……なんでなんにも言ってくんなかったの?」



……茉衣。



「……ごめんね茉衣。言ったら……茉衣に嫌われるのかなと思って……軽蔑されるのかなって思って。……そう考えたら、なかなか言い出せなかったの…」



ほんとに、話すのが怖かったんだ。