「あ…」

彼女が言わんとしていることを、理解した。

「…初めてなんだ？」

そう言うと、彼女は恥ずかしそうに顔を伏せた。いじらしかった。

「わかった」

そう言い、僕は窓のそばへ歩いていって、カーテンを閉めた。次に、電気を消す。

部屋は暗くなった。

闇の中で、唯が動く姿がぼんやりと見えた。彼女は部屋の隅にある僕のベッドの中に入っていった。

僕は制服を脱ぎ、唯のいる布団の中に入った。布団の中で、彼女は既に制服を脱ぎ、下着だけになっていた。

僕がぎこちなく体を重ねると、唯は唇を噛み眉根を寄せて痛みをこらえた。

行為を終えると、僕たちは淡々と衣服を身に付けた。

電気を付け、テーブルのそばで僕たちは体を寄せ合った。

「ごめん…」

僕の言葉を聞き、唯は無言で首を振った。彼女を、僕は強く抱きしめた。

家を出て、自転車で２人乗りして彼女を送っていった。

折り返し自分の家に戻る僕は夢を見ているような心地だった。

問題は、この一週間後である。