やがて永浜悠がしびれを切らしたように切り出した。 「今日はひとまず、帰ろうか」 結局、収穫はゼロで、若干無駄な時間を過ごした。 だいたい奴はすべての授業で寝ている。 興味のある授業くらいは、誰でも起きているだろう。 起きているなら、屋上でサボっているときくらいだった。 いつも自由気まま。 奴の一日の睡眠時間をトータルすると、だいたい十二時間を超えるだろう。 なぜそんなに寝れるのか、私には不思議で仕方なかった。