それから、
春になって、
家から大分離れた、
看護学校に通うことにした。
そのころもまだ付き合ってて、
まあ。
楽しかった。
このころになると、
自分でバイトし始め、
親のお許しが出たので、
髪の毛を真っ赤にしていた。
「お。
おそろいおそろい。」
まあ。
八巻とおそろい。
でも、
同じ時。
いやな話を聞いた。
八巻の友達の女の子に。
去年の12月頃。
八巻は彼女と別れたらしい。
彼女がいたのも知らなかった。
別れた彼女とは、
なんか、
結婚云々の話までしてたらしい。
少しへこんでた。
そんな時の話だった。
季節は梅雨。
雨の日だった。
八巻と、
連絡が取りづらくなった。
はじめは、
仕事してたとか、
そんな返信が来てたけど、
しばらくするとフルシカト。
「もしもし。
やっとつながった。
何してる?
ちょっと、暇ある?」
『あるっちゃあるけど…。』
「忙しい?」
『いろいろ・・・、
TV切れてさ…、
ーーが、なのさ。』
酔ってるのかなって、
そう思った。
言ってることが、
支離滅裂だったから。

