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なんだろう…さっきから聞こえるこの音…



真っ暗な独房の中周囲の音から何かとてつもない事が起こっているだろうという事は想像できた。


「戦か…?」



ポツリとレイがそう呟いた。



その時なぜだかふと,ひとりの人物の姿が頭に浮かんだ。



「…ディアス」



なぜかはわからない。しかしふとその人物が浮かんできたのだった。



あるはずもしないだろう自分の考えに,レイは再び目を閉じた。



もっと生きたい…



先程まで自分の心を一杯にしていたそんな気持ちも,今は綺麗に姿をけした。



いずれにしろ処刑される自分には戦なんて関係ない。



混乱に紛れて逃げるつもりもなかった。



ドォーン…



真っ暗な独房に,爆音だけが響いていた…