光の世界



―――――


ドォーンッ…



ダークネスの本部に爆音が響く。



「何事だっ!」



ベルゼーが指令室に飛び込んできた。



「何者かが侵入した模様ですっ!

侵入者の数は不明ですっ」



水晶のような物を見ながら,司令室の中の男がベルゼーに言った。



かつてダークネス本部が襲撃された事など一度もなく,ベルゼーでさえ驚きをかくせなかった。



一体誰が…



バタンッ!



ベルゼーがそんな思考を巡らせている最中,シーラが勢いよく中へ入ってきた。


「侵入者の情報は?」



「現在調査中ですっ!!」



司令室中がバタバタと慌ただしくなる中,シーラは一つの考えてにたどり着いた。



(まさか…)



「ベルゼー…私が直接でます」



ゆっくりとシーラがベルゼーの方を向き,言った。



本来,シーラが任務にでるのはよほど大きな国と国の戦争が起きた時ぐらいだ。



例え本部に侵入者があろうとシーラが直接戦場に赴く事はまずないだろう。



そんな中でのシーラの発言に,ベルゼーはシーラの何らかの考えを感じたのだった。



「他の人間には俺が指示を出しておく」


「ええ。よろしくお願いします」



そう言ってシーラは微笑むと司令室を後にした。