レイの額からポタリと汗が落ちる。 ジェラスに逃がすといわれた時,生きることを諦めていたレイに一瞬だが光が見えてしまった。 生というものに対する光… すでに自分の中には存在しないと思っていたそれがあまりにも大きかった。 また…光の下に出たい… 「…うっ…」 その瞬間,レイの瞳からとめどなく涙が溢れてきた。 「…死にたくないっ…」 噛みしめるようなその言葉は,独房の静かな闇に消えていった…