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それはディアスが会議に出席している時にやってきた。



ディアスはサレスの王子であると同時に、軍事の最高指令権を持った最高司令官なのだ。



同時に、リリーナ、ロイ、クライブ、ティファもサレスでは実力と共に権力もディアスのすぐ下の地位である。



「ディアス様………」



兵士がひとり、会議中のディアスの元へやって来てヒソヒソと耳打ちをした。



「ッ!!」



兵士の言葉を聞いたディアスはすぐさま席を立つとそのまま会議室を後にした。



ディアスの様子を見てただ事ではないと悟ったリリーナは、そのままディアスの後を追って会議室をでた。



突然のふたりの退室にざわつく室内をクライブが沈める。



「みなさん、ふたりのご無礼をお許しください。
気を取り直して我々は会議を続けましょう」



クライブも他のふたりもディアスの事は気になったが今はいなくなったふたりの穴を埋める事にした。