「レーイッ!!行くぞーッ!!」


窓の外からロイが呼ぶ。



「今行くッ!!」



髪を後ろでひとつに束ね,急いで部屋を出る。



太陽の下で思い切り体を動かすなんで考えもしなかった。



サレスに来てから,今までありえなかった事がどんどん現実になっていく。



毎日がキラキラ輝いて,生きてるって実感できるんだ。



「おせぇよ。早く行くぞ」


最近日課になっているのが,ロイとの手合わせ。城の近くの鍛錬場で毎朝かかさずやっている。



ディアスの剣の腕前もなかなかだと思ったが,ロイの腕前もかなりのものだ。


殺し屋として一通りの武器の扱いを教わったが,レイが一番得意なものは剣だ。



そのレイでもロイ相手に気をぬく事ができないほどだ。