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「どう思う?」
部屋を出たディアスはリリーナに尋ねた。
「私には信じられない。最初に国王を殺そうとしたのが彼女なんて…
でも結果彼女のおかげで陛下が助かったのも事実よ」
「でもあの子がダークネスの人間だって事も事実よ?」
会話に混ざってきたのはティファだった。
「戻ったんじゃなかったの?」
「気になって鍛錬どころじゃないわよ。しかも…彼女異世界の人間でしょ?瞳まで真っ黒…初めて見たわ」
ティファが眉間にしわをよせる。
「怪我が治ったら早急に立ち去ってもらいましょ。民衆にも悪影響だわ。ね,ディアス?」
ティファはディアスに話をふったがディアスは答えない。
「とりあえず,今は損傷した城の修理が先よ。さっティファ」
リリーナにそう言われ,ティファはしぶしぶその場を離れた。
ディアスもまたサレスの王子としての公務をこなすためその場を離れた。


