美少女戦士 イグニス・ドラグーン・ユイ!

 「イグニス…お前は……」
 頭上の圧倒的な熱量に周囲の雷竜もどき達は浮き立ちましたが、竜一だけは不思議と恐怖や戦意を抱きはしませんでした。

 確かに、それは自分に向けられる刃なのです。

 しかし、それが放つ灼熱は…
 「なぜだ…。なぜ…?」“温かい”のでしょう。

 
 彼は今、一瞬喉元まで出そうになった言葉を、押し留めました。
 「………いや、もう戻れやしないんだよ……!」
 その押し留めた言葉とは、たぶん、皆と同じ「ありがとう」だったのかもしれません。