美少女戦士 イグニス・ドラグーン・ユイ!

 「一体どこから…! いえ、どんな感情が!?」


―――

 「あなたは一つ忘れてる……忘れようとしてる…!」

 ユイは腕組みをしていました。
 数千の凶暴な怪物たちを前にして――
 熱湯の雨に打たれながら――
 『正義』を砕かれようと――
 淡い憧憬を敵にしようと……

 その腕組みは崩れません。 

 凛然と、泰然と… いえ、その姿を形容する言葉などないほどに、強く、勇ましく、美しく……
 

 「アナタは忘れている…!」

 「人の心の本当の名前は……『愛』だって事を!」


 今のユイはそう、もう独りではありませんでした。彼女の胸の内は――
母の灯火がありました。
父の道標がありました。


 かつて、世界を呪った事もあったでしょう。『正義』を疑った事もあったでしょう…!

 けれど、少女は今、独りではないのです! 


 “少女”とは、人類の愛の連鎖の突端にて、次の世代の愛を機(はた)を折っている存在なのです!


 「まだ言うか! そんなもの…!」
 竜一は狂乱します。
 「えぇい、クソッ、何なんだよ、お前は!!?」

 

 「私は――ッ!!」

 「『スーパー・イグニス・ドラグーン・ユイ』!!」

 
 「…ユイ…お前……っ!」
 竜一は激昂します。
 「くだらない意地を張るな! こっちは数千だぞ! 勝てるわけ―― 


 「負けるワケないわ!!」
 ユイは少年の戯言を再三に遮ります!
 「私は愛の戦士! 貴方に無い“もう一つの力”を持ってる!