美少女戦士 イグニス・ドラグーン・ユイ!

 「…終わった。 いや、とっくに終わってた…」

 退避する事すら忘れて、一同は、まだビルの屋上にいました。

 南竜一を止めることもできなかった自分達が、おめおめ生き延びるなど、やはり人の出来る事ではなかったのでしょう。

 「美奈子も、ユイちゃんも、もう闘えない」
 Qの苦笑は諦めを映していました。
 「『正義』が否定されてしまった」


 「いや『正義』なんて無かったのさ。 初めから矛盾してた。能力自体が『悪意』なんだからよ…」

 大人達は、意味も無い現状確認に、最後の刻を費やすほかありませんでいた。

 そしてKは最後の報告をしました。

 「『炎竜』が…消えます……」
 
 
 Kがそう言う通り、『炎竜』は力なく地面に落下しました。その損傷はとっくに限界に達していました。

 しかしそれでもユイは、ただ無言で俯き立ち尽くすだけで、何の抵抗すらしなかったのです。

 抵抗など、できるはずもないのです。


 「………」
 ユイの無言が何を意味するのか、悲しさと無力感に打ちひしがれるのか。あるいは、自分の犯した罪と過ちを自責しているのか。

 ………
 ただ一つのヒントは、そう。
 俯く彼女が今、その拳を強く握り締めていたことでした……!