――『正義』なんか嘘だ――
5歳の少女の中には、既に大人と同じかそれ以上に“荘厳な王宮”がありました。
心の王宮には座しているのは人の魂で、魂には尊厳と正義を与えられているのです。
たとえ身体を引き裂かれようと何人(なんぴと)にも侵す事のできない、形而上の王宮なのです。
その王宮が、今、音を立てて瓦解していきました。
そして崩壊した王宮からは、エピメテウスがパンドラの壺を開けてしまった図のように、閉じ込められていた半透明な藍色をした悪意が彼女の心世界へ解き放たれていったのでした。
しかも、先んじて壺を出た半透明な藍色をした悪意が壺に栓をし、自らの双対である善意を閉じ込めてしまったようです。
こうして少女は、無垢で純粋な悪意の結晶体に成り果てていったのです…。
5歳の少女の中には、既に大人と同じかそれ以上に“荘厳な王宮”がありました。
心の王宮には座しているのは人の魂で、魂には尊厳と正義を与えられているのです。
たとえ身体を引き裂かれようと何人(なんぴと)にも侵す事のできない、形而上の王宮なのです。
その王宮が、今、音を立てて瓦解していきました。
そして崩壊した王宮からは、エピメテウスがパンドラの壺を開けてしまった図のように、閉じ込められていた半透明な藍色をした悪意が彼女の心世界へ解き放たれていったのでした。
しかも、先んじて壺を出た半透明な藍色をした悪意が壺に栓をし、自らの双対である善意を閉じ込めてしまったようです。
こうして少女は、無垢で純粋な悪意の結晶体に成り果てていったのです…。


