美少女戦士 イグニス・ドラグーン・ユイ!

 【…いや。 違う。そうではない】
 

 「え…?」
【『闇竜』によって御された美奈子は、ここで初めてその“歌”を聴くのです。

 「な、何…これ」


 【これは… 美奈子の深淵か?】


 それが二人を乖離させたものの正体!
 感情を引き剥がすもの。


 それは“歌”であると同時に、“写真”であり、“芳香”でした。

 それは“ドラマ”であり、“肌触り”であり、“グルメ”でした。

 それは……


 「そう“深淵”。 それは、君の記憶……」
 竜一は、まるでクリスチャンが祈るように、唇の前に両掌を握り合わせていました。

 「それはEPD能力の源…。 君達が能力を得た理由。 つまり……」

 
 「やめて…」
 美奈子は耳を塞ぎ、子猫のような無力さで懇願します。
 「やめて… こんなの思い出させないで!!」
 
 
 「君達が能力を得た理由…。 それは人間を呪った記憶…」
 竜一は余命の宣告をするように長く息を吸い込みます。

 「虐待の記憶だ……!!」