戦闘は再開されました。
細い足を震えさせながら立ち上がるユイ、そして瀕死の『炎竜』を前にしてもなお、竜一少年は『ドラグーン・オブ・ザ・ライトニング』として、少女の前に翼を拡げるのでした。
――しかし
我々はこうした彼の凶暴さを目の当たりにして初めて、竜一という少年がどのような“悪意の深淵”を覗いてきたのかを納得するのでしょう。
そうでなければ、あの優しい少年が、どうして、こんな事が出来るというのでしょうか。
「来い、『アポロンの娘』…! これは“証明”だ」
―― 証明 ――
そう、証明。もしここで少女を殺す事を躊躇うというのなら、語る正義は無いと言いたいのでしょう、竜一少年は……!
「……いこう、『炎竜』」
と、ユイは言いました。しかしながら、そんな凛冽な言葉とは対象的に……
神経を焼き切られた右の翼が『ドラグーン・オブ・ザ・サン』の飛翔を、冬の蛾のような惨めなものにしてしまっていました。
細い足を震えさせながら立ち上がるユイ、そして瀕死の『炎竜』を前にしてもなお、竜一少年は『ドラグーン・オブ・ザ・ライトニング』として、少女の前に翼を拡げるのでした。
――しかし
我々はこうした彼の凶暴さを目の当たりにして初めて、竜一という少年がどのような“悪意の深淵”を覗いてきたのかを納得するのでしょう。
そうでなければ、あの優しい少年が、どうして、こんな事が出来るというのでしょうか。
「来い、『アポロンの娘』…! これは“証明”だ」
―― 証明 ――
そう、証明。もしここで少女を殺す事を躊躇うというのなら、語る正義は無いと言いたいのでしょう、竜一少年は……!
「……いこう、『炎竜』」
と、ユイは言いました。しかしながら、そんな凛冽な言葉とは対象的に……
神経を焼き切られた右の翼が『ドラグーン・オブ・ザ・サン』の飛翔を、冬の蛾のような惨めなものにしてしまっていました。


