「しかし…」
裕は喉の奥で呟きました。
深く傷付いた『ハデス(闇竜)』と未完成の『アポロン(炎竜)』。
それらを『ゼウス(雷竜)』に真正面からぶつけるのは死を意味するからです。
沈思する裕。
……と、しかし、次の瞬間、美奈子は笑顔で言いました。
「大丈夫、私、一人でやってみますから」
まるで彼の心に触れたかのように力強い微笑みでした。
「いやしかし! いいかい、君だってユイと同じく僕の娘みたいなものだ。僕はそう思ってる。一人では行かせられない…!」
「“アナタさんのため”に言ってるんじゃないわ」
美奈子の笑みはいつになく、晴れ晴れしいものでした。
「“私のため”よ」
「…“あなたのため”?」
Qは怪訝に美奈子を覗き込みます。
裕は喉の奥で呟きました。
深く傷付いた『ハデス(闇竜)』と未完成の『アポロン(炎竜)』。
それらを『ゼウス(雷竜)』に真正面からぶつけるのは死を意味するからです。
沈思する裕。
……と、しかし、次の瞬間、美奈子は笑顔で言いました。
「大丈夫、私、一人でやってみますから」
まるで彼の心に触れたかのように力強い微笑みでした。
「いやしかし! いいかい、君だってユイと同じく僕の娘みたいなものだ。僕はそう思ってる。一人では行かせられない…!」
「“アナタさんのため”に言ってるんじゃないわ」
美奈子の笑みはいつになく、晴れ晴れしいものでした。
「“私のため”よ」
「…“あなたのため”?」
Qは怪訝に美奈子を覗き込みます。


