「それはひどい」
「けれど一番の問題は、『無思慮』によって傷付けられたその女でさえ、他の人に対し『無思慮』を改めない事なんだ…。“世界はちっとも優しくない”」
「それが…」美奈子は幾分の躊躇の後、そう言いました。「それが…。竜一くんが世界を呪う理由?」
「いえ、それは多分『ドラグーン・ライトニング』が世界を呪う理由…」
竜一は流れる景色に瞳を委ねたまま言いました。
もう戻れないのだろうか、という焦燥が彼女を襲いました。彼にもう一度、世界に立ち向わせる力を与えてやれないのだろうか、と。
美奈子は不意に学生のころ凝っていた尾崎豊の歌を思い出していました。
『街の風は凍てついたまま吹きつけ 心隠さなければ 大切なものを何一つ守り切れやしないから そっと目を閉じて ふっと心閉ざし 暮らしているけど』
と彼は歌っていました。
「けれど一番の問題は、『無思慮』によって傷付けられたその女でさえ、他の人に対し『無思慮』を改めない事なんだ…。“世界はちっとも優しくない”」
「それが…」美奈子は幾分の躊躇の後、そう言いました。「それが…。竜一くんが世界を呪う理由?」
「いえ、それは多分『ドラグーン・ライトニング』が世界を呪う理由…」
竜一は流れる景色に瞳を委ねたまま言いました。
もう戻れないのだろうか、という焦燥が彼女を襲いました。彼にもう一度、世界に立ち向わせる力を与えてやれないのだろうか、と。
美奈子は不意に学生のころ凝っていた尾崎豊の歌を思い出していました。
『街の風は凍てついたまま吹きつけ 心隠さなければ 大切なものを何一つ守り切れやしないから そっと目を閉じて ふっと心閉ざし 暮らしているけど』
と彼は歌っていました。


